胆石の種類

一言に胆石といっても、成分や形ができるまでの過程などによっていろいろな種類に分ける事ができるわけですが、大きく分けて、コレステロール胆石、ビリルビンカルシウム石、黒色石の三種類で考えられています。
この中で人間に一番多き見られるものが、コレステロール胆石で、胆石を持っている人の約85%はこのコレステロール胆石にあたり、これは文字通り90%からほぼ100%コレステロールでできている、丸くて白い石です。
余談ですが、この石はごくまれに非常に美しい結晶で摘出される事があり、あまりの美しさにそれを記念に持って帰り、大切に保管している方もいらっしゃるそうです。
これはコレステロールの純度が高ければ高いほどきれいな結晶になるといわれていて、ピュアコレステロール胆石とも呼ばれているそうです。
その次に、ビリルビンカルシウム石ですが、こちらは胆汁の中にあるカルシウムイオンと胆汁色素の遊離ビリルビンが結合してできる胆石で、茶色の褐色をしています。
このビリルビンカルシウム石は、胆嚢ではなく胆管に見られることが多く、一度手術などで胆石を摘出した人が再発したときに良く見られる胆石でもあります。その訳として、すでに摘出などによって、胆嚢には胆石は残っていないものの、その残りかすが胆管に流れ、そちらで固まってしまうケースがあるからだといわれています。そして最後に黒色石ですが、こちらは呼んで字のごとく真っ黒い色をした石です。
胆汁に中には胴の成分もあって、ビリルビンとこの胴が、一部的に結合すると茶色になり、その時の胴の量が増えるほど色が濃くなるようです。

つまり真っ黒ということは、胴の比率が高い胆石がこの黒色石だと言えます。
先に説明しましたが、現在日本においては、圧倒的にコレステロール胆石が多く見られるのですが、明治時代から昭和時代の初期にかけては、ビリルビンカルシウム石が断トツで多かったようです。
これには食生活が大きく関わっていると考えられ、和食を中心に食べていたころの時代には、コレステロール胆石はほとんど見られなかったそうです。